NEDO PROJECT 事業概要

本講座は、「NEDOプロジェクトを核とした人材育成、産学連携等の総合的展開/実データで学ぶ人工知能講座」を基に設立されました。本事業の詳細は下記の通りです。本事業に関するNEDOのニュースリリースはこちらです。

事業目的 人工知能(AI)に関する様々な知識・汎用的能力を有し(問題解決)、コンピュータサイエンス(CS)の知識・プログラミング技術を駆使でき(具現化)、具体的な社会課題に適用できる(活用)力を有する「産業界が求める人材」を育成する。
事業概要 IoTや人工知能(AI)技術の研究開発の進展により、これらの技術を利活用できる産業領域が広がり、「第4次産業革命」に向けた国際競争が激化しています。しかし、AI分野の専門人材は国内で大幅に不足※1し、政府がまとめた「人工知能技術戦略※2」においては、「トップレベルのAI人材※3を、産学官の強力な連携のもと、即戦力として育成することが急務」とされています。 そこで、NEDO特別講座※4の一環で、社会人技術者および研究者を主な対象に、AI技術を活用して新たな事業・産業を創出する力を持つ即戦力人材を育成するための教育プログラム「AIデータフロンティアコース」※5が2017年度から2019年度まで実施されます。今回、研究開発や人材育成について優れた実績を有する国立大学法人大阪大学と国立大学法人東京大学が、人材育成の拠点として選定されました。2017年下半期よりパイロットプログラムを開講し、2018年度より本開講する予定です。受講者は最短半年間で、講義を通じてAI知識を体系的に習得するとともに、製造現場や顧客行動等の実社会におけるさまざまなデータセット(リアルコモンデータ※6)を用いた演習を通じて、データの構築方法や解析手法などのAI技術を身につけることができます。 大阪大学と東京大学では、本プログラムにより、AI技術の研究開発に係る即戦力人材を育成するための汎用的な教育プログラムの研究開発を行います。具体的には、「導入時のコンピュータサイエンス(CS)プレースメントテスト」「AIに係る両大学のトップレベルの講義」「リアルコモンデータを扱う演習」「演習修了時の能力評価」という4つのプロセスを通じて、CSの知識・技能の基礎の上に、企業が必要とする最先端のAI技術に関する実践的な技術力を有する即戦力人材を、能力評価による質保証のもと短期間で育成するパッケージを構築します。 また、拠点を中心にシンポジウムやワークショップを開催することで、多方面の人材の交流を図るとともに、関連技術を含めたAI分野の新たな技術シーズの発掘や技術の応用・発展に資する取組を行い、当該技術を担う人材が育つという「好循環」を事業終了後も継続的に形成することを目指します。
事業内容
  • (1) 人材育成の講座の実施コンピューターサイエンスの基礎学力テストと補習、AIに関するトップレベル講義、リアルコモンデータを扱う演習、演習終了時の能力評価を通じて、即戦力人材の育成を行います。
  • (2) 人的交流等の展開人材育成拠点と受講者の所属企業、大学、関係機関等の人的交流を促進するため、受講者参加型のシンポジウムやワークショップを実施します。
  • (3) 周辺研究の実施効果的かつ継続的なAI人材育成を実施するため、教育目的において汎用的に活用できるリアルコモンデータのデータセット作成に取り組みます。作成するデータのドメインについては、人工知能技術戦略会議が策定した産業化のロードマップ※7が特定する、生産性、健康、医療・介護及び空間の移動の重点分野を優先します。また、産業界のニーズを踏まえた最先端のAI知識と活用スキルを持つ人材を短期間で育成するための人材育成カリキュラムの開発も進めます。
講義詳細
  • ※1 AI分野の専門人材は国内で大幅に不足経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」(2016年3月、委託:みずほ情報総研株式会社)では、「先端IT人材」は2020年に約4.8万人不足見込みとされている。
  • ※2 人工知能技術戦略政府が2016年4月に発足した人工知能技術戦略会議において2017年3月に策定。 人工知能技術戦略(人工知能技術戦略会議 とりまとめ)(2.2MB)
  • ※3 トップレベルのAI人材コンピューターサイエンスの基礎の上に、AI技術に関するトップレベルの問題解決力、具現化力、活用力を備えた人材。
  • ※4 NEDO特別講座日本の産業技術の発展のために、先端分野や融合分野の技術を支える人材の育成と人的交流の面から産学連携を促進するための「場」の形成を目的として、NEDOが企画する講座。2006年度から開始し、光触媒技術や知的財産経営など16件を開講。本件が17件目。現在、「ロボットの社会実装におけるイノベーション創出人材育成」を大阪工業大学で開講中(2016~2017年度)。全国6会場で「ロボットサービス・ビジネススクール」を開催へ
  • ※5 教育プログラム「AIデータフロンティアコース」AIに関する体系的な講義と実データを活用した演習により最先端のAI技術を身につけ、新たな事業・産業を創出する技術リーダーを育成。 事業名称:「NEDOプロジェクトを核とした人材育成、産学連携等の総合的展開/実データで学ぶ人工知能講座」 実施期間:2017~2019年度、予算:約2億2千万円
  • ※6 リアルコモンデータ実社会・実環境で収集され、個人情報保護や権利保護の問題をクリアした教育目的において利活用可能なデータ。
  • ※7 産業化のロードマップ「人工知能の研究開発目標と産業化のロードマップ」人工知能技術戦略会議において2017年3月に策定。 「人工知能の研究開発目標と産業化のロードマップ」(2.4MB)